哲学講座2025年度初春講座のお知らせ [2025/12/10]
「これからの暮らしと家族、倫理」

介護、生殖技術、ヤングケアラー、私たちの暮らしに、いま大きな変化の波が及んできています。これから私たちは、どのようなものを支えとし、どのような人と家族となり、どのような倫理のもとで生きてゆくことになるのでしょうか。2025年度初春の哲学講座では『家族と互助・共助の哲学』(『未来世界を哲学する』4、丸善出版、2025年)の責任編者と執筆者をお招きして、これからの暮らしと家族、そして倫理について、みなさまと考えてまいります。みなさまのご参加をお待ちしています。
※ 本講座は下記の書籍をテキストとするものですが、こちらをお読みでない方もご参加いただけます。
水野友晴(編著)『家族と互助・共助の哲学』(『未来世界を哲学する』4、丸善出版、2025年)
【日程・各回テーマ】
第一講 2026年1月29日(木) 18時00分-19時45分
「講師たちの座談会 これからの暮らしと家族、倫理」
(講師一同、司会:水野友晴)
第二講 2026年2月5日(木)18時00分-19時30分
「家族なき世界における介護の未来 個人の自由と法律・制度」
(中塚晶博)
第三講 2026年2月12日(木)18時00分-19時30分
「ヤングケアラーから考える」
(安部彰)
第四講 2026年2月19日(木)18時00分-19時30分
「生殖と家族の未来とテクノロジー」
(日比野由利)
第五講 2026年2月26日(木) 18時00分-19時30分
「人間の義務としての高齢者介護 尊厳・親切・感謝のコミュニケーション」
(平出喜代恵)
第六講 2026年3月5日(木) 18時00分-19時30分
「質疑応答 みんなで考えるこれからの暮らしと家族、倫理」
(講師一同、司会:水野友晴 )
【講師(自己)紹介】
〇水野友晴
関西大学文学部総合人文学科教授。京都大学大学院文学研究科博士後期課程研究指導認定退学。博士(文学)。研究テーマは西田幾多郎、鈴木大拙を中心とする日本近代哲学、宗教哲学、比較思想。『家族と互助・共助の哲学』(『未来世界を哲学する』第4巻、丸善出版、2025年)責任編者。
〇中塚晶博
岐阜聖徳学園大学看護学部教授。博士(医学)。神経内科専門医。京都大学大学院医学研究科博士後期課程単位取得退学。研究テーマは神経心理学、フィールド医学、医療人類学、生命倫理。
〇安部彰
三重県立看護大学看護学部教員。立命館大学大学院先端総合学術研究科一貫制博士課程修了。専門は、倫理学・政治哲学、医療・看護倫理学。最近は看護倫理学研究の一環として身体拘束の問題を探求しています。現在は三重に住んでいますが、もとは奈良市の出身で関西をこよなく愛しています。
〇日比野由利
金沢大学融合研究域融合科学系准教授。金沢大学医薬保健研究域医学系を経て現職。博士(保健学)。研究テーマは、社会学、融合科学、生命倫理。
〇平出喜代恵
関西大学文学部総合人文学科准教授。関西大学大学院博士課程後期課程修了。博士(文学)。研究テーマはカントを中心とする西洋近代哲学、倫理学、生命倫理学。とくに、カントが規範的概念として打ち立てた「人間の尊厳」とその現代的意義を考えています。研究内容の硬さと当人のキャラの緩さのギャップをよく指摘されます。
【開催方法】
オンライン ※ 各回、期間限定で受講者向けの記録動画配信あり
【申込方法】
下記リンクよりお申し込みください
[開催終了] 哲学講座(2025中秋)「空海・井筒・ドゥルーズ — 生成と変身のエチカ」
講師:斎藤慶典(慶應義塾大学名誉教授)

奈良時代末期、讃岐に生を享け、唐に渡って真言密教を請来し、真言宗をもって平安仏教の礎を築いた弘法大師空海(774-835年)。他方で、20世紀のパリに生まれ、構造主義以後のフランス現代哲学において独自の存在論的思考を展開したジル・ドゥルーズ(1925-95年)。時代も場所も遥かに隔たる二人を井筒俊彦「東洋」哲学から読み解くことで、驚くほど近しい問題意識を浮かび上がらせます。
【日程・各回テーマ】
第一講 10月10日(金) 18時00分-19時45分
井筒「東洋」哲学(1) ― 表層/深層と、空/無
第二講 10月17日(金) 18時00分-19時30分
井筒「東洋」哲学(2) ― 〈いま・ここで=現に〉
第三講 10月22日(水) 18時00分-19時30分
空海を読む井筒(1) ― 『意識と本質』
第四講 10月29日(水) 18時00分-19時30分
空海を読む井筒(2) ― 「意味分節理論と空海」
第五講 11月06日(木) 18時00分-19時30分
ドゥルーズ「存在の一義性」論を読む(1) ― 「内在: 一つの生…」
第六講 11月13日(木) 18時00分-19時30分
ドゥルーズ「存在の一義性」論を読む(2) ― 「顕在的なものと潜在的なもの」
[開催終了] 哲学講座(2025初夏)「ヘルダーリンと哲学——詩作と思索の交差」
講師:林英哉(関西大学准教授)

今回の哲学講座は、いつもとは一味違う「文学」の視点からの講座です。ドイツの詩人フリードリヒ・ヘルダーリン(1770-1843年)は、ヘーゲルやシェリングと同じ神学校で学び、カントやフィヒテの思想を基にして、古代ギリシャから強い影響を受けた詩を書きました。キリスト教とギリシア神話が混然一体となり、異質な語感を与える詩文は、ハイデッガーが自らの哲学を展開するために何度も参照したことでも知られています。文学と哲学、詩作と思索の交差する場所としてのヘルダーリンをぜひ一緒に読んでみましょう。
* プログラム(曜日時間:木曜日 18時30分~20時00分)
2025年6月12日(木) ※この日のみ18時30分~20時15分
第一講 ヘルダーリンとは誰か
2025年6月19日(木)
第二講 ヘルダーリンと古代ギリシア
2025年6月26日(木)
第三講 ヘルダーリンとドイツ観念論
2025年7月3日(木)
第四講 ヘルダーリンとハイデッガー
2025年7月17日(木)
第五講 ヘルダーリンとアドルノ、ベンヤミン
2025年7月24日(木)
第六講 ヘルダーリンと現代思想
※7月10日はお休みです。
[開催終了] 哲学講座(2024初春)「ジャック・デリダの思想——ハイデガーとの関係を中心に」
講師:亀井大輔(立命館大学教授)
没後20年を迎えたフランスの哲学者ジャック・デリダ(1930-2004)の思想は、現在も講義録や未発表原稿が次々と刊行され続けることによって、新たな相貌を示しつつあります。本講座は、そうした新資料によるデリダ像の更新をふまえつつ、デリダの思想とはどのようなものかを考えます。講座では、まずデリダの基本的な考えを確認したうえで(第1〜2回)、ハイデガーとの関係に焦点を当ててその思想の変遷をたどり(第3〜5回)、後期にいたるまでの思想の展開を見届けたいと思います(第6回)。
* プログラム(曜日時間:水曜日 18時00分~19時30分)
2025年2月26日 ※この日のみ18時00分~19時45分
第一講 デリダ「私の立場」(1983年)を読む(1)
2025年3月5日
第二講 デリダ「私の立場」(1983年)を読む(2)
2025年3月12日
第三講 デリダとハイデガー(1)解体と脱構築
2025年3月19日
第四講 デリダとハイデガー(2)差延と贈与
2025年3月26日
第五講 デリダとハイデガー(3)ナチズム問題と応答責任
2025年4月2日
第六講 後期デリダ──出来事の思考へ
[開催終了] 哲学講座(2024中秋)「東アジア哲学と意味の問題」
講師:朝倉友海(東京大学教授)

哲学的問いの焦点として「意味」が浮上してきたまさにその時、東アジアは西洋哲学と対峙し始め、西田幾多郎や牟宗三にとっても「意味」は思索の核にありました。彼らに代表される「東アジア哲学」が総体として何をしようとしたかが問われ始めたのは、しかし、今世紀に入ってからのことです。本講座ではこの「東アジア哲学」という視座から、不断に進展し続ける現代の「分析」的見解を見据えつつ、意味の問題に対する東アジアからの応答を考え直します。
* プログラム
10月2日(水)18:00-19:45
第一講:「東アジア哲学」の視座をめぐって
10月9日(水) 18:00-19:30
第二講:言語哲学の進展からみた意味の問題
10月16日(水) 18:00-19:30
第三講:心の哲学からみた東アジア思想文化
10月23日(水) 18:00-19:30
第四講:場所の哲学と意味の問題:西田哲学
10月30日(水) 18:00-19:30
第五講:円教の哲学と意味の問題:牟宗三
11月6日(水) 18:00-19:30
第六講:東アジア的な意味理論がもつ可能性
[開催終了] 哲学講座(2024初夏) 「哲学と精神医学が出会う時」
講師:谷徹(本研究所理事、立命館大学名誉教授)、丸橋裕(立命館大学研究員)、大橋良介(本研究所所長)、村井俊哉(本研究所評議員、京都大学大学院教授)
* プログラム
(第二講7月5日は開始・終了時間が異なりますので、ご注意ください。)
6月28日(金)18:00-19:45
第一講:知性と精神 (講師 谷徹)
7月5日(金) 18:30-20:00
第二講:ヴィクトーア・フォン・ヴァイツゼカーの場合 (講師 丸橋裕)
7月12日(金) 18:00-19:30
第三講:木村敏の場合 (講師 大橋良介)
7月19日(金) 18:00-19:30
第四講:精神医学と哲学の出会い — 脳科学の時代を生きる私たちにとって
(講師 村井俊哉)
7月26日(金) 18:00-19:30
第五講:精神医学と哲学の出会い — EBM(根拠に基づく医療)の時代を生きる私たち
にとって (講師 村井俊哉)
8月2日(金) 18:00-19:30
第六講:総合討議 哲学と精神医学が新たに出会う時 (討論者 谷徹、村井俊哉)
